ふじのくに防災学講座が開催されました

2024年3月19日 火曜日

 静岡県が「しずおか防災コンソーシアム」と連携して実施している、ふじのくに防災学講座が、3月16日(土)に県地震防災センター(静岡市葵区)で開催されました。

 「しずおか防災コンソーシアム」は、静岡県を中核に県内国公私立大学や静岡地方気象台等から構成される組織で、162回目となる今回の講座は、静岡大学が担当。防災総合センターの原田賢治准教授(津波工学)が講師を務めました。

 講演のテーマは、「令和6年能登半島地震・津波の災害調査報告」。

 原田准教授は、1月下旬から2月初旬にかけて、能登半島地震により津波災害を受けた奥能登地方の現地調査を行っており、津波の規模や、地盤が4m近く隆起した漁港の様子などを360度カメラの映像などを用いて説明しました。

 さらに、津波の到達時間を分析した逆解析結果や観測波形などの科学的データを用いて、震源地周辺の各地にどこの方向から津波が襲来したかなどについて、解説しました。

 また同准教授は、今回の地震による津波は、海底地すべりによって到達時間が早くなったとみられ、危惧される南海トラフ地震においても、駿河湾内で海底地すべりが発生し、同様の現象が起きる可能性があると指摘しました。

 今回は、能登半島地震が起きて2か月半と間もなく、講演テーマに関心が高かったこともあり、会場に約60名、オンラインのZoom視聴が約110名と、非常に多くの一般市民の方が受講されたほか、地元テレビ局の取材もありました。

▲講師を務める防災総合センター原田准教授
▲会場の様子