令和6年能登半島地震被災地で学術調査を行いました

2024年1月30日 火曜日

 静岡大学防災総合センターの北村晃寿センター長(理学領域・地質学)と原田賢治准教授(津波工学)は、1月20日~22日に令和6年能登半島地震(令6.1.1発災)の被災地を訪れ、測量等の学術調査を行いました。

 今回の調査は、能登半島先端部の珠洲市及び能登町等での測量調査が中心で、このうち、大規模な津波被害を受けた能登町白丸地区においては、簡易測量用のレーザーレンジファインダや箱尺を用いて、立ち木上部に付着していた海草や周辺の建物の損壊状態などの津波の痕跡から、津波の高さを測定しました。その結果、海抜4.15mの浸水高であったことが確認されました。

 このほか、地震により海底が隆起した輪島市門前町の黒島漁港でも測量調査を行いました。

 なお、今回の調査に先だち、1月15日には北村センター長が、同地震により金沢市田上新町で起きた住宅地の斜面崩落の現場を訪れ、詳しい被害の状況や原因を調査しています。

 また、2月中旬には関係機関とも連携し、北村センター長ほか関係教員が再度能登半島を訪問し、学術調査を行う予定にしています。

 防災総合センターでは、これら現地での調査データを集計・解析し、関係機関へ提供するほか、同センターの防災科学の研究成果として公表することにしています。

▲測量調査の様子(能登町白丸地区)
▲津波被害を調査した能登町白丸地区
■関連新聞記事:静岡新聞2024年1月24日掲載(静岡新聞社編集局調査部許諾済み)
▲360度光景カメラを用いた調査(能登町白丸川右岸河口付近)