ふじのくに防災学講座が開催されました

2024年10月23日 水曜日

静岡県がしずおか防災コンソーシアム*1と連携して毎月実施している、「ふじのくに防災学講座」が、10月19日(土)に静岡県地震防災センター(静岡市葵区)で開催されました。

167回目となる今回の講座は静岡大学が担当で、東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センターの安本真也特任助教が講師を務めました。安本特任助教は、本学防災総合センターの教育研究支援員として運営をサポートしていただいています。

講演のテーマは、「災害情報と南海トラフ地震臨時情報のメッセージ」。

本年8月8日に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が初めて発表されましたが、メッセージ内容が十分に伝わらず、多くの人が戸惑いました。講演では、災害情報の成り立ちや、発表直後に行った意識・行動調査の結果等を紹介しながら、臨時情報の目的や社会の反応について解説しました。さらに安本特任助教は、「日頃から地震への備えを再確認する」というメッセージが伝わらなかったことが最大の問題とし、『巨大地震注意』の社会的影響や名称に関する議論が不十分であることや、企業・自治体の事前協議の必要性などの課題を指摘しました。

当日は、会場参加が33名、オンラインのZoom視聴が103名と、多くの一般市民の方が受講されました。

なお、講師の安本特任助教は、本学防災総合センターが静岡県と連携して実施している「ふじのくに防災フェロー養成講座」*2の修了生でもあり、会場には、同講座の現受講生の方や、同じ教育研究支援員の方も来場し、聴講していました。

*1しずおか防災コンソーシアム:静岡県(危機管理部)を中核に県内国公私立大学や静岡地方気象台、報道機関各社等から構成される組織で、令和6年度に新たに静岡理工科大学が参画しています。

*2ふじのくに防災フェロー養成講座:静岡県との連携事業。自治体や企業等で災害に関する実務に従事している方を対象とした教育プログラム(静岡大学履修証明プログラム)。修了者には静岡県より「ふじのくに防災フェロー」の称号(県知事認証)が授与されます。

▲講師を務める安本特任助教
▲会場の様子